客観的に物事を見ることの大切さ

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今回は客観的な視点の大切さについて書きたいと思います。
私たちの元には、「会社案内」「商品パンフレット」「営業用資料」「チラシ」などの様々な制作物のご相談がありますが、
デザインだけでなくその前段階の「企画構成」から携わらせていただくことも多くあります。

その場合には、クライアントさん自身というよりは、その制作物を「読む側の人」の立場に立ってヒアリングを進めさせていただくように意識させていただいております。
「クライアントに寄り添わないとは何事だ!」とお叱りの言葉もあるかもしれませんが、
それこそが最もクライアントさんに寄り添うことだとも思っています。
自己満足で自分本位の販促物を作っても、「ターゲット」に刺さらないことには意味がないと考えているためです。

ターゲットに刺さる内容をターゲット目線で考える。
それが私たちの考える「客観的視点」です。

私たちが企画構成から携わらせていただく場合には、以下のような考え方を元にヒアリングさせていただきます。
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・その制作物の目的は何か。

・メッセージや内容を届けたい人(ターゲット)は誰なのか。

・ターゲットに興味を持ってもらうためにはどのようなストーリーで誌面を構成すれば良いのか。

・それにはどのような情報を載せれば良いのか。

・その商品やその会社が競合他社に対して優位に立っている強みは何か。
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ターゲットによって、掲載する内容が変わってくるのは自然な話です。

また、ターゲットが商品比較するのも自然な話です。
なので、他の商品に対してどれだけ良いものなのかということを表現することはターゲットに刺さりやすい内容といえます。
競合他社に対して優位に立つものがない場合は困ってしまうのですが、むしろそういう話は普通にあります。

私たち:「この製品が他社に優っている部分はどこですか?」

クライアント:「特にはありません。同等か、少し劣っています・・・。」

その場合でも私たちは諦めません。
その際には、その会社の歴史や社会への存在意義、今までの実績や、社員の雰囲気などにも目を配ります。
そこまで目を配らせれば競合他社に対して何かしらの優位となるものやオリジナリティが見つけられる可能性は高いです。
少なくとも、その会社の歴史が他社と全く同じということはありません。

また、弊社ではよく製造業やメーカー様の仕事をお請けする事が多いのですが、
その時、よくある話としてはクライアントさんが載せたいと思っている、
技術名称や商品特長の名称が「目指すターゲット」に対して普通に理解してもらえるものなのか?ということです。
その業界に日夜どっぷり浸かっていると、その会社にとっては「当たり前の言葉」でも、
情報を届けたいターゲットには「全く理解できないもの」である場合も多いと思っています。
結構、クライアントさんは自社の事になると「そんなの当たり前」と思い込んでいるしまっていて客観視できていないことが多々あると感じています。
なので、パンフレットに載せてもあまり意味のない情報もあったりします。
難しいテクニカルな情報はいらない場合があったりします。

例えば、以下のような場合はどうでしょうか?
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【ケース1】
・パンフ制作しようとしているクライアント:モーターのメーカー
・ターゲット:製造工程の効率化を考えている工場担当者

→この場合、モーターの製品仕様の情報や技術情報ばかりをのせるパンフレットを作ってしまいがちですが、
ターゲットが興味をそそられるのは「どんな感じで効率的になるの?」ということや「どんな導入実績があるの?」という部分になります。
そんなわけで、「こんな技術を導入してるからこのモーターは凄いんですよ」というモーター自体のテクニカルな情報はこの場合、
あんまり必要なかったりします。
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【ケース2】
・パンフ制作しようとしているクライアント:機械の状態監視のセンサーを作っているメーカー
・ターゲット:工場の状態を一元管理したい工場担当者

→この場合、センサーのメーカーさんはセンサーの素晴らしさを伝えるセンサーのパンフレットを作ってしまいがちです。
しかし、ターゲットが興味をそそられるのは「どんな管理画面で状態監視できるの?」ということや「どんな導入実績があるの?」という部分になります。
「センサーの技術」よりも、実は、管理するためのソフトウエアの話やPCやタブレットでの管理画面の見え方の方が気になったりします。
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特に製造業界の場合、通常の人には理解しづらい技術というものがあります。
それをいかにわかりやすく素人目線で表現するかということにも力を注ぎます。

製造業界に限らず、私たちにご相談いただくクライアント様の業種は本当に様々です。
「広告代理店」「製造業」「公官庁関係」「車業界」「不動産業界」「アパレル業界」「飲食業界」「イベント業界」「教育関係」「コンサルタント企業」「輸入会社」「商社」「保険業界」などなど。

私たちは幸運にもクライアントさんたちとは畑違いの人間であるため、
自然に客観的視点に立って考えることができます。
「この情報を載せてターゲットに刺さるのか?」とか、「そういった言葉を使っても普通に通じるものなのか?」ということをいちいち引っかかりながら質問させていただくという過程を大切にしています。

今回のお話は全然デザインと関係のない話だったかもしれませんが、「客観的視点」に立って、情報を選別して整理することも「デザインである」と私たちは考えています。
もちろん、企画構成なしのデザインの部分だけでクライアントさんの作りたいように作るお手伝いもさせていただいていますので、お気軽にご相談いただければと思っています。

私たちはとっつきやすく何でも相談できる「ごきげん」な制作会社です。

株式会社プリズム
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